Step 2:税金でつまずかないための必修

株の税金と確定申告(初心者向け)

結論:株の税金は「売って増えた利益」と「配当金」にかかるのが基本で、口座の種類(特定口座など)によって確定申告が必要かどうかが決まります。 「とりあえず特定口座(源泉徴収あり)なら放置でOK?」と迷う人が多いので、必要/不要の判断と、やった方が得なケース(損益通算・繰越控除)をまとめます。

注意:ここでは「日本の上場株式等」を想定して、初心者がつまずきやすいポイントに絞っています。 具体的な税額は個別事情で変わるため、最終判断は公式情報や税理士等にご確認ください。

株で税金がかかるのは主に2つだけ(まずここ)

株で税金の話になると難しく見えますが、初心者がまず押さえるのは次の2つです。

  • 売却益(譲渡益):買った値段より高く売れて利益が出たとき
  • 配当金(配当等):株を持っていることで受け取れるお金(分配金を含むことがあります)

逆に言うと、含み益(まだ売ってない利益)は、その時点では課税されません。 「売った瞬間」または「配当を受け取った瞬間」に、税金の話が発生します。

初心者が混乱しがちな用語

  • 源泉徴収:税金があらかじめ差し引かれて入金されること(手取りで入ってくる)
  • 申告分離課税:給与などの所得と合算せず、株の利益だけで税金を計算する方式
  • 確定申告不要:条件を満たせば、基本的に申告しなくてよい(ただし「した方が得」な場合あり)

税率と計算のしかた(ざっくりでOK)

上場株式等の売却益配当は、原則として一定の税率で課税されます(復興特別所得税を含む表示で語られることが多いです)。 ここでは「初心者がまず迷わない」レベルに絞って整理します。

何に税金がかかる? 売却益(譲渡益)配当金(配当等)
NISA口座内の利益・配当は原則非課税
税率のイメージ よく見かける表現:20.315%(所得税等+住民税の合計として語られることが多い)
※制度上の表記や条件により、細部の扱いは変わることがあります
売却益の計算(基本形) 売却益 = 売った金額 −(買った金額+手数料など)
税金の目安:売却益 × 税率
配当の税金(基本形) 受け取り時に源泉徴収されることが多い(=手取りで入金)
ただし、確定申告で有利な課税方式を選ぶ余地があるケースもあります

ミニ例:売却益のイメージ

  • 10万円で買って、13万円で売った(手数料は一旦無視)
  • 売却益:3万円
  • 税金の目安:3万円 × 税率(だいたい「2割くらい」と覚える人が多い)
よくある誤解:「配当はもらったら必ず確定申告が必要?」→ 多くの人は源泉徴収で完結するケースがあります(口座や選択による)。 次の章で「どの口座なら何が必要か」をスッキリさせます。

口座の種類で「確定申告が必要か」がほぼ決まる

税金で迷う最大の原因は、「どの口座で取引したか」を見落とすことです。 初心者はまず特定口座を軸に考えると分かりやすいです。

口座タイプ 特徴 確定申告のイメージ
特定口座(源泉徴収あり) 証券会社が損益計算・税金の徴収までやってくれる(いわゆる「おまかせ」) 多くの場合申告不要
ただし損益通算/繰越控除など「申告した方が得」なケースあり
特定口座(源泉徴収なし) 計算は証券会社がまとめてくれるが、税金の納付は自分の確定申告で行う 確定申告が必要になりやすい
一般口座 損益計算も基本は自分(初心者には難易度高め) 確定申告が必要になりやすい
NISA口座 枠内の利益・配当が原則非課税(制度ルールあり) 基本的に税金のための申告は不要

まずはこれで判断:あなたはどれ?(超簡易チャート)

  1. NISAだけで売買・配当受取 → 基本は申告の話から一旦離れてOK
  2. 特定口座(源泉徴収あり)がメイン → 基本は申告不要。ただし次章の「した方がいいケース」を確認
  3. 源泉徴収なし/一般口座が混ざる → 申告が必要な可能性が高い(準備はカンタンにできます)

確定申告が「必要な人」/不要でも「した方がいい人」

確定申告が必要になりやすいケース

  • 一般口座で取引して利益が出た
  • 特定口座(源泉徴収なし)で利益が出た
  • 複数口座の状況次第で、税額調整や申告が必要になる(例:源泉徴収されていない所得がある等)

「源泉徴収あり」でも、申告した方が得になりやすいケース

  • 損失が出た年:利益や配当と相殺(損益通算)できる可能性
  • 損失を翌年以降に繰り越したい:繰越控除(最大3年)を使いたい
  • 複数の証券会社で売買:A社で利益・B社で損失、などをまとめて相殺したい
  • 外国株/外国ETFの配当などで、外国税の調整(外国税額控除)を検討したい
ポイント:「申告が面倒だからやめる」より、損失を出した年こそ“取り返す手段”があると覚える方が事故りません。 次で損益通算・繰越控除をやさしく整理します。

損益通算・繰越控除:負け年をムダにしない

株で損をした年に「終わった…」となりがちですが、制度としては損失を活かす仕組みがあります。 初心者はまず次の2つだけ覚えればOKです。

1) 損益通算(同じ年の利益と相殺)

例えば同じ年に「Aで+10万円」「Bで−7万円」なら、合計の利益は「+3万円」という扱いに近づけられます(条件あり)。 別の証券会社の取引をまとめたい場合も、申告で整理できます。

2) 繰越控除(損失を翌年以降に持ち越す)

損益通算しても控除しきれない損失は、一定の要件のもとで翌年以後に繰り越して相殺できます。 「去年の負け」を「今年の勝ち」にぶつけて、税金を軽くするイメージです。

損失を活かすための必須ルール(ここだけは重要)

  • 確定申告が必要(損失がある年に申告しておかないと、繰り越しのスタートが切れない)
  • 連続で申告が必要になるケースがある(繰越中は毎年の申告が必要になることが多い)
  • 配当と損失を相殺するには、配当側の課税方式の選択など条件が絡むことがある(「なんとなく」で申告せず、画面の案内に従う)

確定申告の手順(迷わない最短ルート)

慣れると「やることはほぼ証券会社の書類を転記するだけ」です。初心者は次の順番が最短です。

準備するもの(これだけでOKになりやすい)

  • 特定口座年間取引報告書(特定口座の場合。証券会社から発行)
  • 年間取引報告書/取引履歴(一般口座の場合)
  • 配当の情報(支払通知書や証券会社の年間まとめ)
  • マイナンバーカード等(e-Tax利用なら)

手順(ざっくり)

  1. 証券会社のサイトで 「年間取引報告書」 を入手(PDF/画面)
  2. 確定申告書等作成コーナー(e-Tax) 等で「株式等の譲渡」「配当」関連の入力へ進む
  3. 報告書の数字を入力(または連携/取り込みができる場合は活用)
  4. 損益通算・繰越控除を使う場合は、該当の選択肢を選んで進める
  5. 提出(e-Tax)または印刷して提出、納税が必要なら納付まで
コツ:「源泉徴収ありだから何もしない」ではなく、損失がある年だけは“申告して得するか”を必ず確認してください。 とくに複数口座の人は、相殺できるのに放置しがちです。

よくある質問(必要なものだけ)

特定口座(源泉徴収あり)なら、配当も売却益も確定申告しなくていい?

多くのケースで「申告不要」にできますが、損失を相殺したい(損益通算)損失を翌年へ繰り越したい(繰越控除)など、申告した方が得なことがあります。 「不要かどうか」だけでなく「した方が得かどうか」もチェックしてください。

損した年って、申告しない方がラクでは?

申告しないとラクですが、損失を将来に活かす権利を捨てる可能性があります。 特に「今年は負け、来年は勝ち」になりそうな人ほど、繰越控除が効いてきます。

NISAで買った株の利益や配当にも税金はかかる?

原則として、NISA口座内の利益・配当は非課税です(制度の範囲・ルール内)。 ただし、NISA以外の口座での取引が混ざると話が変わるので、口座を分けて管理すると安心です。

「配当の課税方式(総合課税/申告分離課税)」って何?初心者は気にしなくていい?

気にしなくていい人も多いですが、損失と配当を相殺したい場合などに関係します。 まずは「源泉徴収で完結する場合が多い」→「損失があるなら申告で得する可能性」を押さえればOKです。

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